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2006年11月24日 (金)

自民党復党問題について

 安倍政権に変わって、郵政民営化に反対して自民党を離党させられた議員に対しての、復党問題が浮上している。

 自民党は、「安易に復党を許すと、国民を騙すことになる」とか、「信頼を裏切る」などと、もっともらしいことを言っているが、真相はいかがなものか。また復党に反対している小泉チルドレンと呼ばれる刺客たちの言い分こそ、人情的にはわからぬではないが、そもそも隠密のごとき刺客は、「死して屍拾うものなし」の覚悟で立候補したはずで、小泉前総理自身に「刺客は使い捨て」と言われて驚くこと自体が、まさに幼稚なチルドレンというほかあるまい。

 自民党の幹事長である中川氏は、「郵政賛成の爪印を押すならば、復党を認める」と言うことだが、そもそも「郵政解散」はなぜ起こったのだろうか。

 自民党の総務会の決議もすまぬうちに小泉前首相が、「郵政民営化」を強行するために閣議決定したことに端を発したはずだ。本来ならば、それを一番諌めなければならないのは、当時の幹事長である武部氏だった。「総務会の決議もすまないうちに、閣議決定をして強行するということは、自民党始まって以来の暴挙であり、とても党のとりまとめなど出来ません。総理といえども、党の規律を無視してまで強行するのであれば、私は幹事長の座を降ります」と身を挺してでも押しとどめていれば、その後の郵政解散も、刺客を送ったり、自民党の分裂の火種を残すようなことも、多数の離党者を出す事態にも至らなかったはずである。

 幹事長という地位は、首相を補佐すると共に、党の要となる重要なポストである。ただ総理のイエスマンであるだけが良いのではない。いい意味での総理と党の舵取りの役目として、見方によっては、その後の党の運営の方向付けをし、場合によっては今回のような分裂の危機をも招きかねないのである。

 そもそも小泉氏は、橋本総理の時代に、永久第一位を約束して地方区から比例区に回っていただいた中曽根元総理に対して、突然の引退を迫るなど、まさに武士道に反する行為であり、日本人にあるまじき行為である。

その上、郵政民営化を云々するなら、現行のまま行く場合と、民営化した場合の利点と欠点を国民に明確に示すべきである。机上の空論のように、理屈ばかり並べてみても、一度配達したら、二度とは配達しないという姿勢の郵政が、何度でも、しかも一時間もかかる場合には「すみません」と言う宅急便と、たちうちできるはずがないのだ。そういう実態を知っているのだろうか。

民営化民営化と言うけれども、それは「総理に経営手腕と経営能力がない」ということの裏づける以外の何物でもない。歴代の総理は、国家経営に失敗をして、国鉄をはじめ三公社五現業を解体し、足りなくなれば消費税等で穴埋めするだけの無能振りをさらけ出し、赤字国債がどれほどになっているのかわかっているのだろうか。

 にもかかわらず郵政解散選挙では、各地に刺客を送り、広島の場合にはライブドアの堀江氏の応援演説にまで出向き、「私の息子です、私の弟です」と連呼した事実は、民主党の偽メール問題で救われたが、その後の堀江氏の罪状を見ても、党の舵取りとしての認識を疑うものである。たまたま民主党の勇み足でその場は逃れたとしても、その責任は重大であり、郵政民営化に反して離党させられた人たちよりも先に、責任を負うべきである。

 今、自民党の復党の代表として、平沼氏を代表とする十二人の議員がいるが、平沼氏の「私にはその要求は、ハードルが高い」と言う意見は当然ではないか。

むしろ二度とも反対を表明した平沼氏は、骨のある態度である。

普通ならば、個人の意見の前に党の方針があると言いたいが、その党の方針をまず無視して事を進めたのは当の小泉総理であり、武部幹事長である。もともと小泉氏は、自民党を壊すと言っていたではないか。その者を優遇して、まともな意見の者を離党させる自民党とは、一体いかなる党なのか。

 民主党もだらしがないでは、一体国民は何に託せばいいのだろうか。綿貫氏や亀井氏、堀内氏など、もう一度大同団結してはいかがか。あれこれと理屈をこねる中川幹事長も小者になったものだ。もっと大局を見て舵取りに誤りなきを期せ。

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