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2007年3月17日 (土)

公務員の天下り問題について

公務員の天下りが問題視されてから久しいが、いまだにとやかく言われている。日本人は、「熱しやすくさめやすい」と言われているが、最近はその本質を見ることも忘れて、表面だけで云々しているように思えてならぬ。

公務員の天下りによる弊害は弊害として、厳しく戒めなければならないが、果たして天下りそのものがいけないのであろうか。むしろ天下りによる元の官庁との癒着が弊害なのではないだろうか。だとすれば、天下りの者についてはその名簿を出させ、元の官庁との間に癒着の起こらないように、厳しく監督する制度こそが要求されるべきであって、天下りそのものを規制することには反対である。

なぜならば、その分野においての第一人者を欲している会社にとっても、その機会を失うことになるし、その人にとっても自分の技術なり能力を発揮する場所を失うからである。それは大きく国家の立場から見ても、適材適所としての人材を失うことになる。

さらに問題なのは、今現在の問題解決のために、公務員の天下りを規制することのみを云々していると、東京大学を始め各大学からの、日本の将来を担うべき若者たちが、国家公務員になることを忌避し、国家公務員試験に合格することは、一流企業への就職のためのお墨付きとして利用されるに過ぎなくなることに留意すべきである。

このようになってからでは、むしろ日本の将来において、優秀な担い手を失い、憂慮すべき事態に陥ることになる。やはり天下国家を論じる若者が、喜んで国家の担い手になるような制度をこそ確保すべきではないだろうか。天下りそのものが悪いのではないのだ。

目先の問題に目を奪われ、しかもその本質を見ることもせず、藪医者の手術のように、十把一からげのような処置をしていると、将来に禍根を残すことになる。問題点のみに対処すればよいのである。

将来の夢と希望に燃えて、国家の指針をも決定し得ると国家公務員の道を選んでみても、早い定年を迎えたとき、天下りはならないと第二の人生を閉ざされたのでは、公務員を志す者はいなくなるだろう。もう一度言う。弊害の部分だけを除けばいいのである。

各企業においても、同じことは言えるのだ。目先の問題にのみ心を奪われて対処し、将来に禍根を残すことのないようにして頂きたい。社員に夢と希望を与え、働き甲斐のある職場にしていただきたいものである。

優秀な社員は、定年後も継続して採用し、その技術や能力を活かすだけでなく、若者の育成等にも、その経験とかノウハウを活かしてもらえるように、しかもそれを制度化しておいて、社員の定年前にやる気を促すことが得策だと思う。

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