はじめて神様のお姿に接する (1)
「神と一体化せよ」というお伝えを頂いてからは、もうあれこれと迷い道をすることもなく、以後はただひたすら『大神様』を求めて専念し、二度と迷ったことはありません。
しかし、大神様ご自身は、今だにどの神様なのかわかりませんでした。ただ、「大神様、大神様」と、ひたすら言い続け、求め続けていたのです。
日本の国においては、何と申しましても天照大御神様が中心になっておられますので、私としましては、「大神様は、天照大御神様のご先祖の神様に相違ない」と思い、日々東京大神宮にお参りをさせて頂くと同時に、その天照大御神様を通じて、さらにそのご先祖に当たられる大神様ということで、念を通させて頂いたのです。
皆さんは、神社参拝をされる時に、「パンパン」と拍手を打って、すぐにお参りをして帰って来られるのではないでしょうか。
その神社の大祭とか例祭などの日には、神様も祭礼の日だからと、早朝から一日中居て下さいますが、普段の日には神様も御用をなさっておられますので、神社には居られないことの方が多いのです。
神社と申しますのは、神様の御社のことですので、お宮と言うのと同じく、神様の御霊(みたま)の依代(よりしろ)という意味なのです。ですから、神様にお出まし頂く場所とお考え頂ければよろしいかと思います。
だからこそ、皆さんが正式参拝をなさられますと、『降神の儀』と言って、太鼓を叩いて神様に降りてきて頂くのです。その後、『献饌の儀』としてご奉納品をお供えし、祝詞奏上や神楽舞を献納して、次に『撤饌の儀』としてお供え物をお下げし、再び太鼓を叩いて『昇神の儀』を行ない、神様にお帰り頂くのです。
ですから、普段は神社といえども、神様は常にいらっしゃるとは限らないのです。そこで、神社以外の処では、神主さんが警蹕(けいひつ)と言って、「ウォー、ウォー」とお声をお掛けして、神様をお呼びするのです。
しかし、まさか神社で、素人の者が、勝手に「ウォー、ウォー」とするわけには参
りません。神社関係者の方からすれば、「それくらいなら、正式参拝をすればいいではないか」、と思われるでしょう。
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