第8話 神社参拝の仕方 その2 手水舎の使い方
神社に入ると、参道の途中に手水舎(てみずしゃ)があります。そこで手と口を清めて神様の前に立ちます。
一般に伝わっているのはここまでですが、それにこの思いを加えることが大事です。
「手を清める時には、身体全体を清めるつもりで清め、口を清める時には、心や魂を清めるつもりで清める。」
ではその仕方、作法ですが、手水舎では、まず柄杓を右手に持ち、水を汲んで左手にかけて洗います。
次に柄杓を左手に持ち替えて右手を洗い、再び右手に持ち替えて、左手に水を受けて口を清めます。柄杓を口に直接つけることは控えて下さい。
柄杓で口を清めようといたら、前の人の口紅がべっとりついていた・・では、誰でもがっかりしますね。自分だけではなく、後から使う人も気持ちよく手水舎(あるいは柄杓)を使えるようにとの心遣いは、神様の所をお尋ねする人の大事な心構えです。口を清めた後、柄杓を戻すときも、なるべくきちんと元に戻すようにして下さい。
一般には、さらに柄杓を立てて水を流し、柄杓を綺麗にすると言われていますが、濡らしたあとも綺麗な布で拭くのならともかく、ただ濡らすだけでしたら、省略してもよいでしょう。
大切なことは、心構えとして、次に使う方のことを思ってすることと、これから神前に立たせて頂くのだということを忘れないようにして下さい。
手水舎は、神社によっては、山のわき水などが惹かれているところもあってとても清々しい気持ちになります。
私達は、どうしても日頃は、いろいろな問題やストレス等に囲まれて生活しています。「水に流す」と言いますが、そうした滞りや心のつかえなども、きれいに流して下さい。
そのお気持ちで手水舎を使うと、ただ形だけ「ザバッ」と柄杓で水を掛けていた時と比べて、その後の参道を歩く時も、すがすがしさがより増すはずです。
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