第49話 人は、死んだらどうなるのか
お彼岸の時期でもありますので、人が亡くなった後のことについて、お話ししたいと思います。
皆さんは、人が死んだら、どうなると思いますか。そんなことを言われたって「死んだ後のことなどは(死んでみないと)分からない・・」でしょうか。
ですから人それぞれにいろいろな考えがあり、それによってご供養に対しての気持ちの込め方や取り組み方なども、ずいぶん異なる様に見えます。
皆さんの考え方は、「死んでも、どこかで生きている」と思う人と、「死んだら全てが終る」と思う人に大きく分かれます。
「死んでも、どこかで生きている」とはおかしな言い方のようですが、「肉体は死んでも、霊魂は天国か、地獄か、あるいは行くべき所に行かれずに迷っているか、いずれにしてもどこかで生きている」ということです。
その思いを表わす、いろいろな言葉があります。
「死んだら、本当に全て終る」と思っている人は、「死んで花実が咲くものか」「死んだら、すべてが楽になる」「もうこれで、すべて終わりにしたい」などと言います。
「死んでも、魂は生きている」と思っている人は、「天国から見守っていてね」「人は死んだら、星になるんだよ」「行くべき所に行って、成仏して下さい」「お盆には、ご先祖様が帰ってくる」等と言います。
現代では、「人がこの世を終えると、それで全ておしまい」と思っておられる人が多い様ですが、肉体は終わっても、霊魂は永遠に生き続けられるのです。まずこのことをよく念頭において下さい。それは人がこの世に生きる百歳そこそこの年月よりも、はるかに長い期間です。
そして「死んだら、すべてが楽になる」と言うことも、誤解です。人は、亡くなった時の状態のまま、あの世に行き、その状態で霊魂は生き続けます。病気で亡くなった方は、病気の痛みのまま、事故で亡くなった方は、事故の状態のままです。
だからこそ慰霊やご供養が必要になるのです。事故や災害の慰霊になると、それはシロウトの方では無理な点もありますが、ご家族の方のご命日やお彼岸、お盆の時期は、家族が為すべき大事な時期ですから、子孫の方は真心を込めたお供養をして差し上げて下さい。
亡くなった時の状態から、少しでも良い状態にして差し上げられるのは、この世に生きている人の真心のこもったご供養によるものが大きいからです。少しずついわゆる良いところに行くことが出来るのです。
現在行なわれているご先祖様のご供養や、命日の供養、お彼岸、お盆のご供養の仕方は、残念ながらかなり自己流です。本当に亡くなった方の霊魂に届くような正しいご供養を是非して差し上げて欲しいと思います。
◆詳しく知りたい方は、原則、毎月第一土曜日に小田原で定例の講演会があります。ご質問の時間なども設けていますので、関心のある方はご参加下さい。
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