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2012年8月 6日 (月)

第69話 お盆について

お盆の時期には、迎え火を焚いて亡くなったご先祖様をお迎えします。

地方によって七月と八月のお盆がありますが、共に十三日の夕刻から、十六日の夜までがお盆の期間です。

一般には、「亡くなったご先祖の方が、皆、帰って来る」と思われています。しかしそれでは、家にある、あのお位牌(正しく位牌にご先祖の魂が入っている場合)にいらっしゃるご先祖様はどうなるのかということになります。

実は、お位牌には、ある程度高い位のご先祖様しか入る事が出来ません。ですから残念ながらまだお位牌に入る事が出来ない(あの世の低いところ行った)ご先祖様をお迎えするのです。

またお盆の時期は、「地獄の釜の蓋が開く」とも言われます。年に一回だけ、地獄に落ちた人でも、その地獄の釜の蓋が開き出てくることが出来るのです。

そのご先祖様を、迎え火を焚いて各家々でお迎えして差し上げます。

こう言いますと「なんだそんな地獄に堕ちたような人なんか、家に入れたくないよ」という方もいらっしゃるかもしれませんが、もしそれが自分のお父さんやお母さんだったらどうしますか?

仮にどんなご先祖様であったとしても、そのご先祖様のお一人が欠けても今の自分はいないのです。自分を大事にすることは、親やご先祖様を大事にすることであり、親やご先祖様を大事にすることは、自分だけでなく、子供や子孫にまで良い流れとして繋がっていくのです。

現在は、週休二日が当たり前になってきていますが、かつて丁稚奉公などに出ると、お正月とお盆くらいしかお休みを頂いて親元に帰ることが出来ませんでした。お盆は、それだけの意味があったからです。家に帰るとおそらく一番にお位牌に手を合わせていたのではないでしょうか。

今のお盆休みは、以前とは比べものにならないくらい長くなりましたが、ご先祖様のことに使うのではなく、海外に行ったり、自分達の遊びだけに使う人が多くなってはいないでしょうか。

迎え火、送り火をしているところは、あまり見かけなくなりました。毎年、あの世から出て来たご先祖様は、残念ながら子孫の家に迎えて貰えないのだなと気の毒な気持ちになってしまいます。

「そんなことは、昔のことだ、自分達とは関係ない」と思うかもしれませんが、

 実はこの世に生きている私達の世界にも、同じようなことが起きています。

結婚した息子夫婦の家に、親はなかなか受け入れて貰えない。「子供に面倒かけたくないの」という言葉の裏腹には、心から息子や嫁に家族として受け入れてもらっていないことを感じているからではないでしょうか。

そう。あの世と、この世は、写し鏡のようになっていて、写し世とも言われているのです。

自分達が、あの世のご先祖様をお迎えしないで、知らんぷりをしていると、自分達も子供や孫達から、同じような目にあわされる可能性は高いのです。

昨年の東北大震災以降、日本人に一番受け入れられる言葉は「絆」という言葉だそうです。親との絆、家族の絆、ご先祖様との絆をもう一度蘇らせるためにも、お盆の季節、ご先祖様を是非大切にして差し上げて下さい。

今日の一言は、広島原爆に寄せて です。

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