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2012年10月 8日 (月)

第78話 神社参拝をするときは

神社にお参りに行く時には、なるべく本当のお参りをして頂きたいと思います。それ以外もあるのかと言われそうですが、

本当のお参りとは、神様の気を受けることが出来る、あるいは自分が直接会見することが出来なくても、その神社の神様がお会い下さるお参りのことです。

それ以外のお参りとは、せっかく神社まで行っても、神様の気を受けることもなく帰ってしまう、時には神様からそっぽを向かれてしまうようなお参りもあるのです。

伊勢神宮は、五十鈴川の宇治橋を渡るところから、普段とは全く違う雰囲気がありますし、広い参道を通ってお参りをした後には、本当に清々しい気持ちになります。

西行法師が、五十鈴川の対岸から伊勢神宮を拝み、その時に

「何事のおわしますかは知らねども、かたじけなさに涙こぼるる」

と歌いましたが、そのくらい感じる人は感じられるのです。

当時の僧侶は、伊勢神宮に入ることは出来ませんでしたが、実際に入る事が出来ていたら「涙こぼるる」ではなく、「涙溢るる」になられていたことと思います。しかし外からでもこれほどの神気があるのです。

お参りするだけでも、心が洗われる思いがするものです。それを感じることなく帰ってしまったら、本当にもったいないことと思います。

それはどんな場合かというと、正宮のすぐ前のお参りする所に来て、団体の方達のためにガイドさんやスピーカーなどを使って長々と説明しているときがあります。すごくうるさいのです。それは人が聞いて「うるさい!」というだけではなく、神様にとって大変迷惑な騒音です。絶対にその方達の前には、神様は出て来て下さいません。

ご説明して差し上げる事は、事前のバスの中や、茶店などの中で話して差し上げ、正宮の前に来た時には、ご挨拶をする事が先です。そしてその場所でなければ出来ないご説明は、なるべく小さな声でして差し上げるといった心遣いが必要であり、神様に対しての礼儀と思います。

また「ついで参りは、したことにならない」という言葉もあります。

たとえば伊勢神宮の入り口近くには、おかげ横町というとても楽しい場所があります。赤福をはじめ、たくさんのお土産屋さんが並び、時には太鼓の演奏や、お正月などにはお餅つきなどもしていて、全体にいつもお祭りのような賑わいがあり、大人でもウキウキと楽しくなります。

しかしそれは伊勢神宮にお参りした後で、楽しむようにして下さい。

さきにおかげ横町で買い物をしたり、散々遊んだ後で、神様の所にお参りするのは順序が逆になります。遊びの後の「ついで参り」になっては、神様に相手にして頂けないからです。

「まず神様の所にお参りしてから、それ以外のことをする」これが原則です。もちろんちょうど伊勢の地に着いたときがお昼時などの時には、先にお食事などをすることは大丈夫です。

最近では修学旅行でも、学校が引率してお参りすることは大変に少なくなったと伺いました。それは信教の自由に反するからだと先生は言われるそうで、伊勢神宮でお渡ししたお参りのしおり等も生徒の手に渡すことなく、まとめてゴミ箱に捨ててしまう先生までいるとのことです。

ある生徒さんが、「おじさん、どこか良いところない?赤福も食べた、おかげ横町で土産も買った、まだ集合時間まで時間があるんだけれど・・」と聞いてきたそうですが、尋ねられた人が「ところであの橋(伊勢神宮の入り口の宇治橋)渡ったのか?」と聞いたら「ううん、あの先に何かあるの?」と聞かれたそうです。

「そんなことを言ったら、ご先祖様、泣くぞ。すぐに神様の所にお参りしてきなさい」といったら、一瞬ポカンとしていたそうですが「神様にご挨拶しないで帰るのか」と重ねて言うと、「急いで行ってくる」といって橋を渡っていったと聞きました。

こんな場合は、知らなかったのですから、その生徒さんのせいではないので、神様も見て下さると思いますが、先生が言わなくても、親が「きちんとお参りしてくるのですよ」と教えることも大事な家庭教育ではないかと思います。

やはり日本は、瑞穂の国、神の国なのですから。

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