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2012年12月10日 (月)

第85話 暮れに、しめ縄を取り替える時には

しめ縄の意味というものは、一つは結界を表すということと、もう一つは聖域を表すのです。神様の居る神聖な場所という聖域を表すということです。

普通の家の神棚は、大体九十センチか、百十センチのものが多いと思いますので、しめ縄は三尺か四尺のものになるかと思います。
新年を前に、青々としたしめ縄に替えますと、新しいしめ縄独特の香りがして、これで新しい年を迎えるのだという清々しい気持ちになります。

しめ縄は暮れの二十五日過ぎ頃に、駅の前などに露天が出たり、最近ではスーパーなどでも買えるようになりました。しかし残念ながら、中まで藁で出来ているしめ縄を探すのは、結構苦労します。では何で出来ているのかと思われるかもしれませんが、プラスチックのストローのようなものを芯にして作られたものが結構多いのです。

プラスチックのストローのようなものでなければ、中の所を古い藁にして、外だけ綺麗にするというのが大変多くなっているようです。神様の聖域を表わすためのものなのですから、表面だけきれいにして、中は誤魔化しのものというのは、人はともかく神様が喜んでそこを聖域として下さるのだろうかといささか気になるところです。

このしめ縄の藁は、青々としたものです。これは稲が実る前に、青田刈りと言って綺麗な青いままで、刈り取ってしまいます。

だからお百姓さんにとっては非常に勿体ないのです。お米を実らせる前に刈り取るわけですから。しかしそれで正月の神様をお迎えするということで、わざわざ青田刈りをしていたのです。

今、そう言った国産の青藁を使って作られたしめ縄は大変に少なくなっています。特に芯まで国産の青藁のものが欲しいときには、しめ縄専門店に特注しなければなかなか手に入らなくなってしまいました。

しかし『瑞穂の国の稲米には、一粒一粒に神の御霊米入れてある』と言われたように、お米その物でなくても、苗そのものにも全部入っておられるのですから、その素晴らしい稲藁を使った、しめ縄で神様をお迎えさせて頂きたいものです。

プラスチックのストローのようなもので誤魔化したしめ縄が多いとお話ししましたが、それを求める人が「表面だけ、一年の終わりにしめ縄を取り替える」と思って求める時には、なんでもいい、形だけしめ縄の体裁をしていれば・・ということになってしまいます。

しかししめ縄は「神様の聖域としての神棚にかけるもの」なのですから、なるべく本物(に近い)ものを求めて神様をお迎えして頂きたいと思います。

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