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2013年1月14日 (月)

第87話 大寒と禊ぎ

お正月を過ぎると、5日頃に二十四節気の「小寒」20日頃に「大寒」があります。今年は20日が、大寒です。

この時期は、「寒の入り」と言われ、一年の中で最も寒い時期です。それを乗り切るために、剣道などでは「寒稽古」で身体を鍛えます。神社などでもこの日に、褌一枚の裸になって冷水を浴びる「大寒禊ぎ」をして、無病息災を祈る行事があります。関東では、鹿島神宮などでしています。

実は、大寒の時には、特別に修行をしている方だけでなく、本当はどなたも、身を清め、心を整える禊ぎをされたらよいと思います。一年の中で、特に必要な日だからです。

以前に大寒の当日に、神様からお伝え頂いたお歌がありますので、ご紹介したいと思います。

「大寒は、綾部(あやべ)なす身も禊ぎして、黄金錦の基(こがねにしきのもとい)とこそなせ」

古代は、皇室に献上するような金銀錦を織りこんだ華やかな織物を作っていた人を「綾部」と呼んでいたそうですが、華やかなものを扱い、普段は汚れたりするお仕事ではない方達も、大寒には、禊ぎをし、身体と心を清めて、素晴らしい黄金錦の織物を織り上げる基礎としなさいという意味です。

(歴史的に残っている「綾部」というお仕事と、神様が言われた「綾部」とは微妙に差があるかもしれませんが、神様の世界でもこうしたことを担当される神様はいらっしゃるはずですので、神様の世界での役職としての意味で言われたのかもしれません。)

ですからこの大寒の日には、どなたも禊ぎをして、次の立春を迎えるのがよいと思います。

ただ私達は、特別な修行としてするのではありませんから、身を切るような冷たい水の中でする必要はありません。「禊ぎ」は「身を削ぐこと=みそぎ」と思っておられる方も多いのですが、心の垢などを落として、身も心もきれいにすることが大事なのですから、水の冷たさや辛さに、ひたすら耐え、それを我慢することに気持ちを取られるよりも、むしろゆったりと心を寛がせた中でした方が、心の垢や汚れを落としやすいのです。

私の所では、ご自宅でのお風呂での禊ぎをお勧めしています。

普段お風呂に入るときでも、先に身体にお湯をかけてから湯船に入りますが、これは「湯船を汚さないために、身体の汚れを流す」ためにです。

せっかくですから、それに「身体も心も、きれいに」という思いと言葉を加えて、お湯をかぶれば「身体だけでなく、心も」きれいにさっぱりとします。

さらに「身体も心も魂(霊)も、きれいに」という思いと言葉を出してお湯をかぶれば「身心霊ともに」きれいになります。

「念と言霊」といって、そのことを心の中で思うだけではなく、それを言葉に出して言うことで、神様のお力が働きます。神様の世界では、人が思っていることは全て見えますが、「それを言葉に出していったときに、(ただしその人の思いと言葉が、一致したときにです)はじめて神様は動いてよい」というルールがあります。

そうでないと人の心ほど、コロコロと変わるものはないですから、それに神様が振り回されたら大変なことになるからです。

方法としては、お風呂に入る前のかけ湯の時に「身心(霊)共に」と言いながら、洗面器で湯船のお湯を汲み、「清まれ!」と気合いを込めて言って、お湯を肩から、あるいは頭からザバッとかぶります。人によって本当はかぶる回数等は違うのですが、最初は5~10杯位でよいかと思います。

そしてその後に湯船に入り、「今日一日、ありがとうございました」と湯船の中で手を合わせて、お礼を言ってから、手足を伸ばしてゆったりと寛いで下さい。

日本人は、昔からお風呂好きと言われていますが、お湯は「火と水の接点」でもあり「火(カ)水(ミ)」の懐でもあります。

現代人は、神様とも仏様とも離れ、セカセカと動き、イライラとした日常を過ごしていることが少なくありません。そんな中では、心の汚れや垢などはどんどん付いてしまいます。

ご自宅でのお風呂の禊ぎであれば、大寒の日をきっかけにはじめても、その気になれば毎日でも出来ます。一日の終わりに、ゆったりと身体だけでなく心の垢も落として、寛がせる時を持たれたらよいのではと思います。

以前に倒産して、債権者から追われ、そのストレスで夜も眠れないでいた方にこの方法をお教えしたところ、本当に数ヶ月ぶりに、朝までぐっすりと眠れたとお聞かせ頂いたことがあります。

今は、一年の中で最も寒さが厳しい季節です。「心が折れそうになる時」や「精神的にも厳しい」時を乗り切るためにも、是非お勧めしたいことの一つです。

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