カテゴリー「先祖供養」の記事

2012年9月17日 (月)

第75話 お彼岸のお中日と皇霊祭の意味

お彼岸のお中日は、春・秋それぞれ春分の日、秋分の日といい、昼と夜の時間が同じ日だといわれています。そしてその日を境に、日一日と、昼が長くなる、あるいは夜が長くなっていきます。

「太陽は、東の空から昇る」と言われますが、季節によって水平線、地平線から顔を出す位置が大きく変化し、真東から昇るのは、この春分・秋分の日だけです。ですから「この日は、太陽と東西南北の方位がぴたりと合う日」ということになります。

そこで神道では、この日に春季皇霊祭、秋季皇霊祭という御祭を行います。        

太陽の神様である天照大御神様の直系の子孫としての歴代の天皇様の御霊を通じて、神様に通じる日なのです。

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2012年9月10日 (月)

第74話 お彼岸についてのご質問に答えて

九月は、お彼岸の月でもあります。

ご命日やお盆、お彼岸は、亡くなられた方を忍び、ご先祖の方と心通わす日本の昔から伝わる伝統です。

日本にこうした伝統が長く受け継がれてきた中には、日本人は昔から人は亡くなっても、その霊魂は生き続けているということを自然に感じていたのではないかと思います。

亡くなられた方との思い出を忍び、「ありがとう」「一生懸命育ててくれたのに、ろくな親孝行も出来ずにごめんなさい」など、自然に語りかける気持ちとともに、「あの世でも、元気で過していて下さい」と自然にそういう思いになる方も多いと思います。

今年のお彼岸は、九月十九日より二十五日までの、七日間です。亡くなった方があの世から出てこられる時は、一年の中で、ご命日と、春、秋のお彼岸、そしてお盆の時の年四回だけといわれています。

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2012年8月 6日 (月)

第69話 お盆について

お盆の時期には、迎え火を焚いて亡くなったご先祖様をお迎えします。

地方によって七月と八月のお盆がありますが、共に十三日の夕刻から、十六日の夜までがお盆の期間です。

一般には、「亡くなったご先祖の方が、皆、帰って来る」と思われています。しかしそれでは、家にある、あのお位牌(正しく位牌にご先祖の魂が入っている場合)にいらっしゃるご先祖様はどうなるのかということになります。

実は、お位牌には、ある程度高い位のご先祖様しか入る事が出来ません。ですから残念ながらまだお位牌に入る事が出来ない(あの世の低いところ行った)ご先祖様をお迎えするのです。

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2012年3月26日 (月)

第50話 あの世は、天国と地獄だけではない 

「天国と地獄」という映画もあり、「あの世には、天国と地獄しかない」と思っている人が多いと思いますが、あの世にはこの世でいう身分階級などとは比較にならないほどの、たくさんの階層があります。

それはその人のこの世での過ごし方、考え方から 霊魂の状態に応じたところに行くことになります。亡くなった時に、お寺さんにたくさんのお金を積んで戒名に、いわゆる「院号」をつけてもらったりしますが、それであの世の良いところに行くことは出来ません。

 この世では、お金で買えないものはほとんど無いと思われていますが、あの世の行き先は、絶対に金銭では買うことが出来ないものです。だからこそこの世での過ごし方、考え方が大切なのですが、まずはあの世の階層とはどうなっているかを簡単にお話ししたいと思います。

行く先は人によって異なりますが、最高位は『神界』です。「えっ?死んだら、神様の世界に入れるの?」と驚かれるかもしれませんが、本来「人類は、すべて神の子」ですから、全員が神界に返られるのが理想なのです。

しかし、残念ながら神様の世界にただちに行くことが出来るのは、一世紀に一人か、二人しかいないと言われています。

実は『天命とは、神様の世界に返った時に自分がすべき役目のこと』なのですが、それがまだまだ修行中の状態で、神様の世界でその役目を果たせるようにならないと、神様の世界に入る事は出来ません。

また神様の世界は、一点の曇りも、汚れもない黄金の世界であり、現在のように空気も、水も食べ物も人の心もかなり汚れている世界で生きている人にとっては、かなり難しいことになっています。

そこに返ることができない人が、次に行くべき所が『仏界』です。仏様の世界です。

この神界・仏界に返れる人は、高いところですから、あの世とこの世の出入りも自由ですし、ご子孫の方などを強い力で守って差し上げる事が出来ます。

よく亡くなった方に「成仏して下さい」という言葉をかけますが、「成仏」とは、この仏界に返れることです。なかなか「成仏」出来る人は、少ないのです。

仏界にも返れない人は、次に『霊界』に返ることになります。ここに入るには、天命を知って天命に生きることが前提になります。

しかし今生きている人で、自分の天命を知っている人はどのくらいいらっしゃるでしょうか。残念ながら・・ほとんどおられないはずです。天命を知り、天命に生きる事は、この世だけでなく、実は人の世を去った後にも重大な関わりがあったのです。

少なくとも仕事がイヤで、金のためだけに仕方なく働いているという人は、絶対にその人の天命の仕事についてはいないはずですから、霊界にも入る事は出来ません。

ここにも入れない人は、次が『幽界』になります。幽界に返るには、感謝の気持ちがあることが条件になります。

人はすべて神の子ですから、一般的に「感謝の気持ちはおありですか」と問えば、皆「あります」と答えます。大切な事は有無ではなく、その感謝の気持ちが日常生活に活かされているかどうかなのです。

この下は俗に言う「低いところ」です。そこは、『餓鬼界』・『修羅界』・『畜生界』の三つに分かれています。餓鬼界は、際限なく「くれくれ」と言う欲望の世界です。

修羅界は争いの世界です。畜生界は感謝の気持ちを持たない者の世界で、今や満杯状態です。日常生活においても、いろいろと「してくれ」とは言ってくるが、お礼も言わない人が増えていると思います。ですから、お礼を言う人がいたら、まだましな方だと思って下さい。

この三つの界は、底なし沼のようになっていますので、最初は幽界に手の届くようなところにいても、よほど気をつけないと、いつの間にか底の方に沈んでしまうおそれがあります。

その下がいわゆる地獄界です。血の池地獄・針の山地獄などがあり、極寒地獄が一番厳しいところと言われています。

地獄に行ってしまいますと、年に一度『地獄の竈の蓋が開く』と言われるように、お盆の時だけ供養が受けられることになります。餓鬼・修羅・畜生の世界では、春・秋の彼岸と、ご命日にも供養を受けられます。

神界は天上にあり、仏界は中空にありますから、地上での出来事には影響を受けません。霊界・幽界は地上にあります。しかし、大地にしっかりと足を踏みしめることが出来ますので、少しずつでも高いところに登って行くことが出来ます。

生きているときの考え方や生き様が、あの世の行く先を決めるのですから、辛いことがあっても、やけくそになって人生を投げたりせず、『人生は修行の道場』と立ち向かいたいものですね。

        今年の小田原定例講演会は、『天命シリーズ』です。

人はなぜ生まれ、どう生きるべきか

日本人として生まれた天命

先祖に繋がり、天命を知る方法

4月は、職業別の天命 です。

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2012年3月19日 (月)

第49話 人は、死んだらどうなるのか

お彼岸の時期でもありますので、人が亡くなった後のことについて、お話ししたいと思います。

皆さんは、人が死んだら、どうなると思いますか。そんなことを言われたって「死んだ後のことなどは(死んでみないと)分からない・・」でしょうか。

ですから人それぞれにいろいろな考えがあり、それによってご供養に対しての気持ちの込め方や取り組み方なども、ずいぶん異なる様に見えます。

皆さんの考え方は、「死んでも、どこかで生きている」と思う人と、「死んだら全てが終る」と思う人に大きく分かれます。

「死んでも、どこかで生きている」とはおかしな言い方のようですが、「肉体は死んでも、霊魂は天国か、地獄か、あるいは行くべき所に行かれずに迷っているか、いずれにしてもどこかで生きている」ということです。

その思いを表わす、いろいろな言葉があります。

「死んだら、本当に全て終る」と思っている人は、「死んで花実が咲くものか」「死んだら、すべてが楽になる」「もうこれで、すべて終わりにしたい」などと言います。

「死んでも、魂は生きている」と思っている人は、「天国から見守っていてね」「人は死んだら、星になるんだよ」「行くべき所に行って、成仏して下さい」「お盆には、ご先祖様が帰ってくる」等と言います。

現代では、「人がこの世を終えると、それで全ておしまい」と思っておられる人が多い様ですが、肉体は終わっても、霊魂は永遠に生き続けられるのです。まずこのことをよく念頭において下さい。それは人がこの世に生きる百歳そこそこの年月よりも、はるかに長い期間です。

そして「死んだら、すべてが楽になる」と言うことも、誤解です。人は、亡くなった時の状態のまま、あの世に行き、その状態で霊魂は生き続けます。病気で亡くなった方は、病気の痛みのまま、事故で亡くなった方は、事故の状態のままです。

だからこそ慰霊やご供養が必要になるのです。事故や災害の慰霊になると、それはシロウトの方では無理な点もありますが、ご家族の方のご命日やお彼岸、お盆の時期は、家族が為すべき大事な時期ですから、子孫の方は真心を込めたお供養をして差し上げて下さい。

亡くなった時の状態から、少しでも良い状態にして差し上げられるのは、この世に生きている人の真心のこもったご供養によるものが大きいからです。少しずついわゆる良いところに行くことが出来るのです。

現在行なわれているご先祖様のご供養や、命日の供養、お彼岸、お盆のご供養の仕方は、残念ながらかなり自己流です。本当に亡くなった方の霊魂に届くような正しいご供養を是非して差し上げて欲しいと思います。

◆詳しく知りたい方は、原則、毎月第一土曜日に小田原で定例の講演会があります。ご質問の時間なども設けていますので、関心のある方はご参加下さい。

http://www.soseinippon.jp/

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